「音源をよく聴いておくように!」なんて先生や先輩から言われませんか?
最近は大抵の曲がYouTubeで聴けるようになってしまいましたね。私も頻繁に利用しています。
実は音源にも上手な聴き方があります。
今回は私流の音源の聴き方をご紹介します!
①質の良い音源を聴こう
せっかく音源を聴くならできるだけ質の良いものにしましょう。
できる限りプロが演奏しているものにして下さい。
何故かというとプロは楽譜に忠実に演奏しているから。
よく全国大会金賞受賞団体の音源を聴いている人がいますが、私は反対です。
いくら全国大会金賞といってもプロではありません。
楽譜と違う音を吹いていたり、音色やピッチが不安定だったり、曲の解釈がおかしい箇所があったり…
「自分と同じ高校生がこんなに上手な演奏ができるんだ」「このくらいの演奏をできれば全国大会に出場できるんだ」という目的で聴くことはいいと思いますが、演奏の参考にはしない方がいいと思います。
憧れるならプロの演奏に憧れて欲しい!というのがプロの1人としての願望でもあります。
②聴きすぎない
音源を聴きすぎるのはよくありません。
私は音源は1〜2回しか聴かないことにしています。
リハーサルが始まり実際に自分たちで音を出す段階になったら、基本的に聴くことはしません。
何故かというと、何度も聴きすぎると音源の演奏に引きずれられてしまうからです。
音源のテンポ感や解釈、和声感、ピッチ等が耳に残ってしまうと、自分の演奏ができなくなります。せっかく仲間たちと演奏するのに、音源のコピー演奏になってしまうなんて寂しいですよね。
音楽は本来、自らで楽譜を読み、考え、音楽的解釈を構築していくものです。そこが音楽の醍醐味、楽しみだと思います。
自分たちで音楽を作り上げた方が楽しいし、聴く人の心に響くものになるはずですよ!
③部分的に聴く
練習が進んでくると「ここがなかなかうまくいかないなぁ」とか「ここはどう演奏したらいいんだろう」という箇所が出てくると思います。
そんなときに音源を聴くことはひとつの打開策になります。
音源の該当箇所を探して聴いてみましょう。
できれば楽譜を見ながら聴いたほうが良いです。(スコアだと尚良し!)
「こうすれば上手くいくのか!」「そういう吹き方もあるんだ!」と刺激になると思いますよ。
④オーケストラ版を聴こう
吹奏楽ではオーケストラの曲からアレンジされたものを演奏することが多いですよね。
曲への理解を深める為には、作曲家が書いた元々の編成で聴くのが一番です。
例えばピッツィカート(弦を指で弾く奏法)は、アレンジされた吹奏楽の譜面ではただのスタッカートとして書かれていることが多いです。
原曲を知らないとただのスタッカートで終わってしまいますが、「ここは原曲ではバイオリンがピッツィカートで演奏する箇所だな」とわかっていれば、普通のスタッカートとは違うイメージで演奏しますよね?
他にも音の響かせ方や歌い回し等、弦楽器が入っているオーケストラと吹奏楽ではかなり異なるんだということが、オーケストラ版を聴くことで見えてくると思います。
そういう細かな気付きやアイディア、作曲家が求める音像を知ることができるので、私は必ずオーケストラ版も聴くようにしています。
自分が担当しているパートがオーケストラでは何の楽器で書かれているのか、意識して聴いてみるとイメージが掴みやすいのでおすすめですよ!
まとめ
いかがでしたでしょうか。
音源を聴くことは曲への理解を深める上で大きな武器になります。
上手に使って自分の演奏に繋げましょう!