記事更新日:2017年10月1日
夏の吹奏楽コンクールがひと段落し、さぁ次はアンサンブルコンテストだ!
と意気込んでいる学校・団体も多いのではないでしょうか。
今回はアンサンブルコンテストにおすすめの作品をご紹介します。
長期間取り組むものですので、
▶︎演奏していて面白く音楽的内容のある作品
▶︎アンサンブルコンテストで金賞、上位大会を狙える作品
以上2点を基準に選びました。
選曲の参考になれば幸いです。今回は【クラリネット3〜4重奏編】です。
クラリネット3重奏
M.プート / テルツェット
編成:1st B♭Cl, 2nd B♭Cl, 3rd B♭Cl
最初にご紹介するのはベルギーの作曲家の作品です。
“テルツェット”はイタリア語で三重奏という意味。
近代的で美しい響きのする作品です。
難易度的には中学生・高校生どちらでも大丈夫だと思います。中学の部では全国大会で演奏されることもありますね。
3楽章形式で書かれており、全部演奏すると9分程度。
アンサンブルコンテスト(以下アンコン)だったら、2,3楽章を演奏するのが良いのではないかと思います。
2楽章はゆったりと美しい曲、3楽章は快活で仕掛けの面白い曲です。
個人的には3楽章が演奏していて燃えます!
▼参考動画は第2,3楽章
W.A.モーツァルト / 5つのディベルティメント
編成:1st B♭Cl, 2nd B♭Cl, 3rd B♭Cl (or BassCl)
クラリネットの3重奏といえばこれ!といわれる程メジャーな作品ですね。
元々はバセットホルン3本の為に書かれた作品ですが、現代ではほとんどがB管3本での演奏ですね。B管2本とバスクラリネットや、オーボエ・クラリネット・ファゴット等の編成でも演奏できます。
楽譜を買うとバセットホルン用、B管用、ファゴット用のパート譜がついてきます。
5つのディベルティメントは第1番から第5番まで、全部で5作品あります。
どの作品も素晴らしいので、気に入ったものを選んで演奏して差し支えないと思いますが、私のおすすめは第2番と第3番です。この2つは中でも華やかな作品なので、アンコンでも聴き映えすると思います。
プートや後述するデュファイほど金賞や上位大会を狙える作品ではありませんが、音楽的に本当に素晴らしい作品なので今回取り上げました。
ちょっとしたコンサートなどで演奏するのにも良いかもしれませんね!
▼参考動画は第3番終楽章。3rdをファゴットにして演奏されています。
デュファイ / オーディションのための6つの小品
編成:1st B♭Cl, 2nd B♭Cl, 3rd B♭Cl
クラリネット4重奏で有名な「デュファイ/オーディションのための6つの小品」
実は全く同じ曲名でクラリネット3重奏の為の作品も書かれています。
曲調は4重奏とよく似ています。同じような主題もたくさん出てきますね。
現代的な響きで音響的な仕掛けがたくさんされています。
難易度は4重奏版ほどではないものの、こちらもなかなかの難曲です。
▼参考動画は第1,3,4曲
クラリネット4重奏
ウール / ディベルティメント
編成:1st B♭Cl, 2nd B♭Cl, 3rd B♭Cl, BassCl
クラリネット4重奏では最も有名な作品かもしれません。
演奏していて本当に楽しく面白いです。名曲です。
3楽章形式で書かれておりどの楽章も素晴らしいですが、アンコンでしたら第3楽章を演奏するのがおすすめです。時間もちょうど良いですし聴き映えします。
第1楽章は高難易度の割りに3楽章ほど聴き映えしないことと、特に2nd3rdが難しいので4人全員の技術が高くないと苦労すると思います。
▼参考動画
デュファイ / オーディションのための6つの小品
編成:1st B♭Cl, 2nd B♭Cl, 3rd B♭Cl, 4th B♭Cl
この曲がアンコンで流行りだしてから何年でしょうか。少なくとも10年以上は経っていますね。
以前ほどは演奏されなくなってきていますが、それでもかなりの団体がこれを選んでいます。
選ばれるのには理由があって、この作品はとにかく聴き映えします。点数が付きやすい曲なんですね。
聴き映えするとは言っても、テクニック的にはかなり難しいです。
選ぶのであればそれなりに覚悟を持って選びましょう。
様々な仕掛けがしてあり音楽的にも面白い作品なので、やっていて飽きるということはないと思いますよ。
▼参考動画は第1曲
おわりに
いかかでしたでしょうか。気になる作品はありましたか?
せっかく練習するんだったら「演奏してみたい!」「演奏していて楽しい!」と思える作品を選ぶのが一番です。
好きな作品を見つけて楽しくアンサンブルしてくださいね!
【クラリネット5〜8重奏編】はこちら!